夢と魔法の国ディズニーリゾートの集客スキームについて考える

「夢と魔法の国ディズニーリゾート」

何度行っても帰りのゲートをくぐる時には「また来たい」という気持ちになる、まさに夢と魔法の国ディズニーリゾート。
なぜそんなにまた行きたい!となるのでしょうか?
ディズニーリゾートは何度行ってもいい、むしろ何度でも行きたくなります。
一度ディズニーを訪れたことがある方のリピート率は、驚きの90%以上!
なぜここまで東京ディズニーリゾートは人気なのでしょうか?
人はこれほどまでにディズニーに魅了されてしまうのは何でなんでしょうか?

以前はベールに包まれていたディズニーが仕掛ける戦略も、最近では数々の書籍やTV放映で明らかになってきています。
今回は「さすがだな」と思うディズニーの戦略的な目線で、人気の秘密をさぐっていきたいと思います。

リピーターの確保

今から35年前の1983年4月15日、小雨の降る中、東京ディズニーランドは開園しました。昨年2018年は開演から35周年という節目を迎え、現在パークでは「ハピエスト・セレブレーション」をテーマに、アニバーサリーイヤーとしてお祝いムードいっぱいです。
2013年の30周年イベント以降、東京ディズニーリゾートの年間入園者数は、3000万人台を推移しており、日本の人口は約1.27億人なので、4人に1人はディズニーに年1回行っている計算になります。その数字を可能にしているのはリピート率の高さです。先ほども述べたように、リピート率は驚異の「90%以上」。リピーターに飽きられないようにするための取り組みが様々にされているからこその結果と言えます。

絶えることのない新規投資

ディズニーの製品戦略は、絶えず新しいアトラクションやサービスを創造していくことで、リピーターを生み出そうとしていると聞いたことがあります。
春になるとイースター、夏の七夕とウォータープログラム、秋のハロウィーン、冬のクリスマス、そして1月~3月の閑散期プログラムと、ほぼ2~3ヶ月のペースでプログラムを入れ替え、頻繁に期間限定のショーやパレードが行われています。海外のディズニーパークでも期間限定のイベントが行われていますが、東京のように頻繁に期間限定のショーやパレードは行っていません。

また、アトラクションにおいても、何度乗っても楽しめる工夫が加えられています。
「ジャングルクルーズ:ワイルドライフ・エクスペディション」ではスキッパー(船長役のキャスト)によってゲストへ語る内容が違う演出がされています。
2つの人気アトラクション、約70~80分の平均待ち時間となる「モンスターズ・インク”ライド&ゴーシーク”、約100分の平均待ち時間となる「トイ・ストーリー・マニア!」のように、ゲストが乗るだけでなく参加することが出来るものが増え、今後はシニア層や小さなお子様でも楽しめるもの、回転率が高くて待ち時間を少なくできるもの、ゲストが主体的に参加できるものが増えていくと予想されています。

パークの力それはキャストの力

東京ディズニーリゾートには18000人以上の準社員(アルバイト)の方たちが働いていると言われています。自らの体験からディズニーにまた行きたいと思う理由として「キャスト(従業員)」を一番にあげるゲストも少なくないと思います。ディズニーリゾートで働くキャストは、マニュアルでの接客ではなく、それぞれの個性によるおもてなしを大切にし、100人キャストがいたら100通りのおもてなしをしてくれます。それは、機械的ではなく真心を、満足感だけでなく幸福感(ハピネス)を与えてくれる接客が、私たちゲストを驚かせ、感動させてくれています。

その基本には、ゲストが喜ぶからキャストが喜ぶのではなく、ゲストの前にキャストの喜びや楽しみがあります。“自分達の仕事や自分の決めた行動が喜びに繋がる”この事をスタートのトレーニングや研修段階で伝えることができているのだと思います。
ひとつの取り組みとして、ディズニーリゾートならではのものをご紹介いたします。それは、「サンクスデー(準社員感謝デー)」というものです。

サンクスデーとは、閉園後のパークを貸し切り、上司である役員や社員がキャストとなり、準社員であるキャストの方々に感謝の気持ちを込め、おもてなしを準備する年に1回開催される大規模なパーティです。ディズニーといえば質の高いサービスを提供し続けていますが、常に従業員を尊重し大切に扱い、モチベーションが保つように心がけているのがわかります。またキャスト自身にとっても、ゲストとしてパークを訪れることでゲストの気持ちを改めて考え、そして初心に戻る機会となり、サービスに対する意識を考えさせる機会になっています。
さすがはディズニーと思えるあふれる遊び心で、企業側がアルバイトにも感謝の気持ちを持ち実践する姿勢を表し、それは必ず従業員に伝わり従業員満足は高まりお客様にも転嫁され、ディズニーキャストの高いホスピタリティに繋がっているのだと思います。

「SNS映え」の時代

東京ディズニーリゾートのグッズはおよそ20,000アイテムと言われ、そのうち1年間で5,000アイテム以上が新商品として投入されていることが明らかになりました。海外と比べても、東京のグッズは小さなお子様から大人まで幅広い層に向けて展開しており、デザインのセンスもよく、レベルが高いと言われています。パークならではのキャラクターのカチューシャや、それ以外にもファンキャップやぬいぐるみバッチなど、パーク内で身に着けられるグッズは多種多様に用意されています。

これらは、最近の時代の流れ「SNSマーケティング」において非常に有効な戦略となっています。Facebookやinstagram、TwitterなどのSNSにはパークを楽しむ風景やキャラクターたち、またディズニーグッズやハンドメイドの画像などがたくさん投稿されています。こういった「非日常の世界観」を盛り上げてくれるグッズにおいてもそうですが、「SNS映え」という言葉に代表されるように、みんなから「いいね」「うらやましい」と感じさせるパークのニーズはさらに高まっているように思います。今後もフォトジェニックなものや、SNS映えするグッズが増えていくと予想されます。

時代背景から今後は

1983年のランド開園当時20~30代だった方は、すでに子や孫がいる時代になっています。
今後は、シニア層が孫を連れて行く「3世代で楽しめる」アトラクションやイベントが増え、地方からの家族連れをターゲットにしたマーケティングも広がりを見せそうです。
1998年の15周年イベントや2003年の20周年イベントの時に幼少期を過ごした方は、すでに20~30代になり、自分の収入をそのままパークへ投資することが出来るようになっています。「年間パスポートを買いグッズを買い集める

そんなゲストも少なくないと思います。
そして、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催も決定し、日本を訪れる外国人観光客も年々増加し、今後も増加が見込まれます。東京だけのオリジナルイベントである「七夕」は今年度から開催期間を1ヶ月に拡大し、外国人観光客の集客そして物販収入を増やしていると考えられます。

いかがでしたでしょうか?ディズニーが人気であり続けているのはなぜか、少しだけ戦略的な目線で探ってみました。今後も様々な視点からディズニーが人々を魅了し続ける秘密を、ぜひ見つけていきたいと思います。

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